【弁護士監修】「終活」は何から始める?家族を困らせないためにしておきたい法的な準備と注意点

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弁護士町田北斗

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2018年 弁護士登録(東京弁護士会)

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相続
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近年、「終活」という言葉がすっかり定着しました。エンディングノートを書いたり、不要な物を処分したりすることに関心を持つ方は多いですが、**「法的な終活」**については準備ができていない方が意外と多くいらっしゃいます。

今回は、弁護士の視点から、**「本当に家族のためになる、法的に有効な終活」**について解説します。

終活の最終的な目的は、残された家族に負担を与えないことです。


1. 弁護士からみた「終活」の3つの柱

法律家がおすすめする終活は、単に死後の準備をするだけではありません。
「これからの人生を安心して生きるため」の準備でもあります。主に以下の3つの柱があります。

終活の3つの柱 図解:①遺言書の作成(財産の分け方を決めておく)→②任意後見契約(生前の財産管理を任せる)→③死後事務委任契約(亡くなった後の手続きを依頼する)

① 遺言書(財産の行き先を決める)

最も代表的な法的準備です。「誰に・何を・どれくらい」渡すかを明確にします。

  • なぜ必要?: 遺言書がないと、残された家族全員で「遺産分割協議」を行わなければならず、話がまとまらないとトラブルの原因になります。
  • ポイント: 自筆証書遺言は形式不備で無効になるリスクがあるため、**「公正証書遺言」**の作成を強くおすすめします。

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② 任意後見契約(認知症への備え)

任意後見契約は、自分が認知症などで判断能力が低下した時に備え、あらかじめ「誰に」「どのような支援をしてもらうか」を決めておく契約です。

症状が進行し判断能力が失われると、不動産の売却、預金の解約、遺言書の作成といった法律行為ができなくなるため、下記兆候がみられたら、相続対策が急務となります。

判断能力低下の兆候

  • 同じ話を繰り返す、約束の日時を忘れる
  • 以前より怒りっぽくなった、意欲が低下した
  • 料理の味付けが変わった、部屋が片付けられない

③ 死後事務委任契約(死後の手続きへの備え)

お葬式、納骨、行政への届出、光熱費の解約、未払い医療費の清算など、死後に発生する様々な事務手続第三者(友人・事業者など)に依頼する契約です。
・信頼を置ける方であれば誰でも構いません。
・報酬を支払うことが一般的ですが無くても問題ありません。

  • なぜ必要?: 頼れる親族が近くにいない場合や、おひとり様の場合、誰が手続きをするかが問題になります。
  • ポイント: 遺言書だけではカバーできない「事務作業」をスムーズに行うための契約です。

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2. 弁護士に終活を相談するメリット

終活を弁護士と一緒に進めることで、以下のメリットが得られます。

  • 法的に有効な書面の作成: 確実に意志を実現できる遺言書や契約書を作成します。
  • オーダーメイドの提案: 「障害のある子供の将来が心配」「再婚相手と前妻との子の関係が複雑」など、各家庭の事情に合わせた解決策を提案します。
  • 遺言執行者への就任: 弁護士を「遺言執行者」に指定しておけば、死後の預金解約や不動産登記などの複雑な手続きを弁護士が代行できます。
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